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early spring11 

early spring11


包みを開け、その中身を目の前で広げて見る…。

「…真行寺、何だこれは」

「何って…パ・ン・ツ

「そんなこと、見れば分かる。このプリント柄は何だ!まさか、これを穿けと言うのか?」

「うんそうだよふふっ

アラタさんの可愛いお尻にピッタリ

白地に直径3cm程のピンクのドット柄のボクサーパンツ。
もう一枚は、白と水色のボーダー柄にナント…キティーちゃんのバックプリントがっっ!

「こんなの穿けるワケないだろ!?だいたい、何でこんなの買ってくるんだっ!?」

三洲は納得いかないらしい。

「だってぇ…アラタさんのパンツ…地味なのばっかなんだもん」

「…地味で悪かったな」

余計なお世話だよ…。

三洲は、持っていたパンツをポイッと放った。

「あっ!ヒドッ!せっかく選んだのにっ!」

「どうせ選ぶんなら、もっとマトモなのにしろよ…もう、寝るっ」

「あっ、ちょっ、アラタさんっ」

真行寺が呼び止めても、振り向いてもくれず…寝室のドアがバタンと、少々乱暴な音をたてて閉まった。

「…あ~あ、やっちゃった…」

せっかくのバレンタインデーの夜が…。

真行寺は、ガクリと肩を落とした。以前みたく、ごみ箱にポイされなかったものの…やっぱり、ショック。

「…どうしようかな…これ」

ソファーに放られたパンツを手に取り、溜め息をつく…。捨ててしまうのも嫌だし、一応…洗面台の横にあるサニタリーラックに入れておくことにした。

「…アラタさん…怒っちゃったかな…」

さっきのあの様子じゃ、怒ってるに違いない…。恐る恐る、寝室のドアを開けると三洲は、もうベッドに入っていた。

謝れば許してくれるかな…?

そっと近づき…ベッドに入る前。

「あの…アラタさん…さっきは、ごめんね…別に、アレ…穿かなくていいからさ…あのっ」

「…なぁ、真行寺」

「はいっ」

…何故か、敬語。

「…寒いから…早くベッドに入れよ…」

外はまだ、しんしんと雪が降り続いている。

「…うん」

真行寺は、三洲の隣に滑り込むと…三洲が足を絡めてきた。

「…足が冷たいんだよ」

モゾモゾと真行寺の胸に顔を埋める。シャンプーした髪の甘い香りが鼻孔に届く…。

「…アラタさんっ」

堪らず、ギュッ…と、三洲を抱きしめた。怒っているのかと思いきや、甘えてくるなんて…。

可愛過ぎ…。

胸に顔を埋めている三洲が、ふふっと笑って…、

「…やっぱりお前は、人間カイロだな…温かい」

「…アラタさん?」

「…なぁ、さっきの…どうした?」

「…え?…あ、サニタリーラックに入れておいたよ…捨てるの、勿体ないから…。あっ、でも…ホント穿かなくていいからね…アラタさんが嫌なら…」

すると、三洲は…。

「…ホントに穿かなくていいのか?」

「…え?」

そう言われたら、穿いて欲しいに決まってる。だって…穿いて欲しくて買ってきたんだもん…。

「…気が向いたら…穿いてやるよ」

「えっ!?ホント!?穿いてくれるのっ!?」

驚きと嬉しさが一気に押し寄せて、ついデカイ声で叫んでしまった。

「真行寺、煩いっ!これくらいのことで騒ぐなっ」

「だって、だって…嬉しいんだもん

大好きアラタさん

更にギュ~ッと、ギュ~ッと抱きしめる。いつも、いつも真行寺の願いを叶えてくれる三洲…。

やっぱり、優しいんだ…この人は。

真行寺に強く抱きしめられて…嫌な気はしない。

「…さっきは言い過ぎた…ごめん、真行寺」

「…うぅん、俺こそ…ごめんね。アラタさんは謝ることないよ…?ことの発端は俺なんだから…」

愛しげに三洲の髪を撫でる…。

仲直り…出来た。

「…真行寺…キスしようか…」

「うんでも…」

真行寺が言い留まる。その先は、だいたい察しがつくものだ。

「…でも…何だ?」

一応、聞いてみる。

「…キスだけ?その先は?…ダメ?明日、仕事だけど…優しくするから…」

ほら、みろ。ビンゴだ。

「…したいのか?」

「…うんしたい

三洲は少し間をおいてから、優しく呟いた…。

「…しょうがないヤツだな…一回だけだぞ?」

そう言って、真行寺の髪をクシャッと撫でる。実は自分も同じ気持ちだったなんて…言わないよ。
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