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early spring12 

early spring12


三洲の体に上掛けを引っ張り上げる…。

「…寒くない?」

胸に凭れる三洲に声を掛けた。

「…いや…寒くないよ…」

肌にうっすらと汗をかいた…。むしろ、ちょっと暑いくらいだ。
外の雪を溶かすくらいに、熱く愛し合った後の穏やかな時間…。

「…でも、風邪ひいちゃうと困るから…」

愛おしい、三洲の華奢な体を抱き寄せた。

「ね、アラタさん…」

「…ん?」

気怠そうに返事をして、真行寺の顔を見る。

「今月末ね…お泊りしに行かない?」

「…お泊り?…どこへ?」

いきなり、何を言うのかと思えば…。

「…う~ん、一足先に春を満喫出来る所

あったか?そんな場所。

「だから…それは、どこだ?」

「ふふっまだ、内緒

「はぁ…何だよ、勿体振って」

三洲は、お疲れ気味…。

「だって、その方が楽しいじゃん?どこかな~?って、考えたり出来るじゃん?」

「…お前は、いつも勝手だな」

ミステリーツアーじゃあるまいし…。

「あっ、そうそう。泊まるとこはね…もう確保してあるんだどこも混んでてね…取れないかと思ったけど、空いてたんだよね~これがっ!でもね、今度はさぁ、部屋に露天風呂付いてないんだ~…残念だよ…って、アラタさん?」

三洲を覗き込むと…。

真行寺が一人で喋ってる間に、三洲は眠ってしまったらしい…。真行寺の腕の中で、スヤスヤと規則正しい寝息をたてている…。

「…ふふっ可愛い顔しちゃってさ…」

俺も寝よっと…。

「おやすみ、アラタさん

一人取り残された真行寺は、小さく呟き…三洲の額にキスをして、眠りに就いた…。


~・~・~・~・~・~・~


「真行寺、明日どこへ行くんだ?」

結局、バレンタインデーの夜から行き先を何も聞かされていない三洲。ただ、泊まりとしか聞いていない。

「伊豆だよ、伊豆

「…伊豆?お前、伊豆が好きだな」

「うんだって、食べ物美味しいし~、車で行ける距離だしね

でも…今回は、たまたまだよ。

「…一足先に春を満喫とか言ってたな?」

「うん会社の人がね、言ってたんだけど…。河津桜が咲いてるんだって。ちょうど今、桜まつりやってるらしいよ

だから、行きたくなっちゃって

「…河津桜?」

「写真見せて貰ったんだけど、綺麗だよ~?桜の根元には菜の花が咲いてて、また良いんだ~」

「へぇ~。で、明日何時に出掛けるんだ?」

「多分、混むから早めに出た方がいいかもね?今夜は、早く寝ようね

「そうだな」

二人は、明日の支度をしてから…いつもより早く就寝。


~・~・~・~・~・~・~


翌日。

まだ薄暗いうちに起きて、身支度を整え…いざ、出発。朝ご飯は、途中コンビニに寄り、おにぎりとお茶、缶コーヒーを買って車に乗り込む。ゆっくりもしていられないから、運転しながら"朝ご飯"を食べる。

真行寺はいつものように運転手。三洲は助手席で、おにぎりの包みを剥いて真行寺に渡した。

「ほら、真行寺」

「うん、ありがと

前を向いて、手だけ差し出す。一口頬張ってから三洲に、

「お昼は美味しいもの食べようね

「ああ、そうだな」

朝ご飯は…おにぎりで我慢して。


途中、何回か休憩を取りながら静岡県へ。地図では、近そうなのに…意外と距離があったりして。河津町に入った頃、桜まつりの渋滞が既に始まっていた。一般車両から観光バスまで、ぞろぞろと繋がっている…。臨時駐車場は、所々に設けられていた。

そんな中、お目当ての河津桜も見えてきた。

「車、停められるかなぁ…?出来れば、近くがいいよね」

「どこかへは停められるだろ…最悪、少しくらい遠くてもいいよ」

東京からここまで、運転してきてくれた真行寺に少し疲れが見えたような気がした…。駐車場など、どこだっていいのだ。

「…あ、真行寺。あそこ、空きがあるみたいだぞ?」

三洲の指差す方を見ると、空車の看板が出ていた。

「ホントだっ、良かった

アラタさん、ありがとう

臨時駐車場に車を停め、一息ついた。よく見れば、河津川の近くで…あまり歩かなくても良いようだ。

「さ、アラタさん。桜見に行こっ

「行くか」

二人は車から降りた。

今日は、ホントに良く晴れている…。
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