FC2ブログ

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

青空3 

青空3


手紙を読んでいくにつれ、真行寺の頬が緩んでいった。

「…ふふっ

「…何ニヤニヤしてるんだ?だらしない」

「だってぇ広瀬さん、俺達のこと【仲睦まじい】とか、【仲良く暮らしてる】とか書いてあるよ~やっぱ、俺達がラブラブだって分かってるんだね嬉しいな~。俺達を見習うなんて…恐縮だよねぇ、アラタさん…あっ!」

三洲は真行寺の手から、手紙を引ったくった。

そう言えば、そんなこと書いてあったな…。

…やっぱり、見せるんじゃなかった。

「…もぉ、何すんのー!?」

「うるさいっ。もう読んだだろ?…とにかくっ、そーゆー訳だから、11月4日…有給申請しとけよ?」

恥ずかしいあまり、思わず乱暴な言い方になってしまった…。

それから二人で夕食を摂りながら、11月の件を色々と話してみる。

「3日が休みだから…福岡へ前日入りすれば、次の日大変じゃないな」

「えっ!?じゃっ…お泊り!?」

お泊りだと、やたらにテンションが上がる真行寺。遠方なのだから、たとえ日帰り出来たとしても…ハンパなく疲れるだろう。
福岡へは滅多に行けないし、三洲も久しぶりに広瀬と話したいと思っていた。多分、当日はあまり話せないかも知れないから…。

「滅多に行けないからな。せっかくだから、広瀬の旅館に予約入れよう」

「やったーっ!お泊り決定~!」

「真行寺っ、声がデカイ!静かにしろっ。近所に聞こえるだろ」

「…あ、ゴメン。嬉しくて叫んじゃった…へへっ

…怒られちゃった


~・~・~・~・~・~・~


三洲は、夕食とシャワーを済ませてから、返信ハガキに記入を始めた。

「アラタさん、まだ寝ないの?」

帰宅後すぐシャワーを浴びたのに、またシャワーを浴びてきた真行寺が、三洲の隣に腰掛けた。

「この返信ハガキ書いてから寝るよ…。明日会社行く時、ポストに投函するから」

ハガキに、サラサラと記入していく三洲の手元を見ながら、

「…アラタさんって、字が綺麗だよね~…あっ!」

そう言って、一つ閃いた。

「ねぇ、アラタさん。祝儀袋の名前、俺のも書いてよ~

甘え口調で言ってみる…。

「…なんだよ、自分で書けばいいだろ?」

面倒くさそうに言うと、

「えっ…だってぇ。俺、筆ペン苦手だもん…。字だって、綺麗じゃないしさぁ」

「…ったく。しょうがないヤツだな…分かったよ」

ハガキに記入をしながら、溜め息まじりにOKを出した。

「やりィッ!この御恩は体で返します!」

ガシッと、三洲を抱きしめると、

「あっ!ばかっ!」

真行寺が抱きついた弾みで、ハガキに書いていた字が歪んでしまったのだ。

「…あ、ゴメン!」

「お前が抱きつくから、字が歪んだじゃないかっ」

「…しかも、俺の名前だし~~」

ハガキを覗き込み、ガックリとした。タイミングよく真行寺の名前を書いていたのだ。

「自分が悪いんだろ?…ったく」

三洲は真行寺の腕を解くと、ブツブツ言いながら自分の部屋へ行き、チェストの引き出しから修正液を取り出す。
結婚披露宴の招待状の返信ハガキだし、修正液を使うなんて失礼かも知れないと躊躇うが…。

「…仕方ないか」

修正液を持ち、部屋を後にした。


~・~・~・~・~・~・~


「…ねぇ~?アラタさぁん…まだ…怒ってる?」

「…うるさいなぁ。もう寝ろよ…」

ベッドに入ってから、三洲はちっとも相手にしてくれない。オマケに背中まで向けられている…。

何て寂しい光景なんだろう…。

「…ワザとやったんじゃないよぉ…」

「…うーるーさーいっ。今日は…しないからな」

「えっ!?そんなっっ…せっかくシャワーしてきたのにっ!」

「……知らんがなっ」

「意地悪ぅ……つーか、アラタさん、関西弁似合わねぇ~っ!…でもっ!逆に可愛いっ

せっかく諦めようと思っていたけれど…。思わぬ三洲の関西弁にヤラれてしまった真行寺は、むぎゅっと背中から抱きしめた。

「真行寺、暑い」

「いいじゃんこれくらい

どうせ、抱かせて貰えないのだから。たとえ、三洲に「ウザイ」と言われたとしても…絶対、離さない。
真行寺に抱きしめられて…。三洲を腕の中に抱きしめて…。

このまま、朝まで…
スポンサーサイト

- 0 Comments

Leave a comment

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。