FC2ブログ

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

青空23 

青空23


外の露天風呂で、二人はゆったりと寛いでいた…。二人で入ると、ちょうど良い広さの湯槽だ。最上階の大浴場から、夜景が見えると言っていたが…ここからも見れそうな気がする。

「は~…。極楽、極楽、だね気持ち良~い」

天気も良いし、思った程寒くもない。昼間から露天風呂に入るのは、やっぱり贅沢なんだろうと思う…。

「…昼間から風呂なんて、贅沢だよな?」

「うんそうだねでもさぁ、たまには良いじゃん?俺達、毎日頑張って働いてるんだから…。自分にご褒美あげるのも大事でしょ?ふふっ

「…まぁ、そりゃそーだけどな」

「あっ!ね、ねっ、それよりさぁ、今日の夕飯何かなぁ…?すっげ、楽しみ~

「…はあ!?」

さっき、もつ鍋を食べたばかりだというのに、もう夕飯の話をしている真行寺に呆れてしまう…。

「…お前、他に考えることないのか?食うことばっかりで…」

「ん?あるよ。いつ何時も…アラタさんのこと考えてるふふっ

熱い眼差しで、三洲を見つめる真行寺。男を感じさせるその視線は、三洲を黙らせてしまうくらいの威力がある…。思わず視線を外し、俯いた。いつも子供っぽい真行寺なのに…。こんな時は瞳の奥にある、男の色気すら感じられる…。
そして逆に、その俯いた三洲の横顔が、憂いを含んだような色っぽさがあり、真行寺もまた、目を奪われた…。

三洲が遠くの景色を見ながら呟く。

「…明日、粗相するなよ?」

「…え?」

三洲の、ちょっとした照れ隠し…なのかも知れない…。

「知らない人ばかりだし、恥ずかしいマネするなって言ってるんだよ」

「やだなぁ、大丈夫だよぉ…。そんな心配し・な・く・て・も

真行寺は、言いながら三洲に、ぴとっ…と寄り添う。肩が触れて三洲は、すすっと離れると真行寺がまた、ぴとっとくっついてきた。

「…なんだよ」

邪魔くさそうに言うと、

「…だってさぁ、アラタさん。段々そっちに行っちゃうんだもん」

「…だからって、くっついてくるなよ」

「いいじゃん、二人っきりなんだからふふっ

素早く三洲の肩に腕を回し、抱き寄せた。上気した肌は、ほんのり桜色…。

「…アラタさん、綺麗だね

三洲を見つめる度に思う…。言われている本人は、特にどうとも思わないが、男だし…綺麗だと言われても、嬉しくも何ともない。

「…お前、そればっかだな?他に何かないのか?」

「…他に~?ん~とね…、あ!屋台で何食べる!?俺はね~、博多ラーメン!あとぉ…」

さっきと同じじゃないか…。

三洲はちょっぴり呆れながらも、返事を返す。

「…夕食後に行くのに、よく食えるな…。どこに入るんだよ?」

「そ・れ・は、別腹ふふっ

別腹…?

デザートを食べる時によく聞く、別腹と言う言葉。こんな時に使うのは、ちと違うと思う…。でも、真行寺は食いしん坊だから、通用してしまいそうだ。

「俺、ガイドブック持って来たから、後で一緒に見よっ?美味そうなの色々載ってるからさ

真行寺がニッコリと微笑んだ。


~・~・~・~・~・~・~


露天風呂から上がった二人は、浴衣に身を包み肩を寄せ合って、ガイドブックを見ている。露天風呂でよく温まったけど、今日のこの気候の所為で、首許や胸元にうっすらと汗が滲んでいた…。

「このさぁ、一口餃子とか…明太子料理もいいよね~ね?アラタさん」

真行寺の手がさりげなく、三洲の細い腰に伸びて引き寄せた。

「…なんだよ、この手は」

そう言っても、真行寺の手を払い退けたりはしなかった。腰に添えられた真行寺の掌は、カイロのように温かい…。

「んー?俺、アラタさんの浴衣姿…すっげ、好きいつもに増して、色っぽいからふふっ

一枚の布だけに包まれた、三洲の体…。腰に巻かれた細い帯が、三洲の華奢さを強調させている。

「…スケベ」

悪戯な眼差しで、真行寺を誘う…。真行寺は堪らなくなり、ガイドブックはそっちのけで、ガバッと三洲に覆い被さった。

「…もぉ、アラタさんてば誘ってるの?」

「…だったら?」

「勿論、頂きますふふっ…まだ、時間あるよね?」

ある、ある。外はまだ明るい…、恥ずかしい程に。

布団を敷くのは、如何せん…まだ早い。三洲の背中が痛くないように、座布団を二枚並べて…。三洲の口唇にキスを落とすと、真行寺の広い背中に腕を回し、愛おしげに抱きしめた…。
スポンサーサイト

- 0 Comments

Leave a comment

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。