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Sweet Life 11 

Sweet Life 11


寒い夜だけど、こうして抱き合ってると…とても温かい。
見つめ合って…何度もキスをした…。
三洲を抱きしめたまま、まだカーテンを閉めてない窓に、ふと…目をやると。
いつの間にか、雪が静かに降り始めていた…。

寒かったわけだ…。

「アラタさん、雪っ」

三洲の手を引き、ベランダへ出た。
掌を差し出し、その上で甘く震えて解けていく雪…。

今更、雪など珍しくはない。
祠堂にいた時、散々見たし…東京だって雪は降る。

だけど…。

好きな人と一緒に見る雪は、今まで見たものとは…きっと、違う…。

すごいロマンチック…なのだ。

寒かったら…ピッタリ寄り添ったりして…

「…真行寺、寒いだろっ」

一緒にベランダまで連れ出された三洲が、雪に夢中な真行寺に言った。

「あっ、ごめん、アラタさん…でも、こうしたら温かいよ…」

三洲を背中から、ふわりと抱きしめた…。
三洲の胸の前で、組まれた真行寺の腕。その左手には、銀の指輪が光っている…。
三洲はその上に、自分の左手を重ねた…。

「…そう言えば、アラタさん…俺の指のサイズ、よく分かったね?」

そう。

サイズが、ドンピシャだった…。

あなたはナニモノ?

「…ああ、あれか…?俺くらいになると、何でも分かるんだ」

何だ?その自信…。

「…え?」

三洲の顔を覗き込む。

「…冗談だよ。真行寺の指輪を、ちょっと拝借したんだ」

三洲がクスッと笑いながら言った。

「…俺の指輪?…ああ、あの指輪?……って、そう言えば…最近、見てないよ?」

どこへ、いったのやら…?

「寝室に置きっぱなしだぞ?…ま、ちょうど良かったけどな」

「でも、その指輪も暫くは出番ナシだよ?
…アラタさん、これ…大切にするね…」

三洲の耳許で囁く…。

「…俺も、この腕時計大切にする…。なあ、真行寺…マジで風邪ひくから、中に入るぞ」

確かに…。

「そうだね…シャンパンも飲まなきゃだしね?」

二人は部屋へ戻って、シャンパンでもう一度乾杯した…。


シャンパンを一本空けた頃、三洲は真行寺の肩に凭れて、うたた寝をしていた。

「アラタさん…アラタさん、起きて…風邪ひくよ」

三洲の肩を揺すった。

「…ん…」

「アラタさん、明日も会社だから…もう寝よ?」

何で明日、会社なんだ…?
だから、平日は嫌なんだ…。気持ち的に、ゆっくり出来ない…。
折角…こんな夜なのに…。

はああああ…。

溜め息が出る。

「…ごめん…俺、寝てた…」

眠そうな顔をして、三洲が言った。

「うん、いいよ。もう、寝よ?アラタさん、先に寝てて…。
俺、これ片付けてくから…」

そう言って、真行寺はソファから立ち、グラスとシャンパンの瓶を、キッチンへ持って行った。
グラスだけは洗っておこうと思い、スポンジに洗剤を含ませて、手早く洗いグラスを布の上に伏せておいた。
リビングの暖房をOFFにし、電気も消してから自分の部屋へ行き、着替えを済ます。

寝室へ入ると、先にきていた三洲は、着替えもせずにベッドに腰掛けていた。

「…アラタさん?」

どうしたのかな?

「…なあ、真行寺。今日は何だっけ?」

ベッドから立ち上がり、真行寺に歩み寄って、誘うような…色っぽい目つきで三洲が言った。

「…え…クリスマスイブ…」

「…しないのか?」

三洲は踵を少し上げて、真行寺の耳許で囁く。

「…え…でも…明日、会社だし…」

アラタさんが…きっとツライかも知れない…。

我慢…しなきゃ…。

「…そんなの関係ないだろ?
クリスマスイブなのに…愛し合わないカップルなんているのか?
…それとも、したくないのか?」

三洲の手が、真行寺のパジャマのボタンに伸びた…。

「…だって…アラタさん、大丈夫なの…?ツラくない?」

真行寺は、三洲の尻を撫でた。

「…大丈夫だから…抱いてくれよ…真行寺」

「…アラタさん…」

『抱いてくれよ』なんて言われたら…我慢出来ない!

…遠慮なく、いただきます


暗闇の中で、愛し合う二人…。
祠堂にいた時よりも…、勿論…その頃だって三洲の傍にいられるだけで、幸せだった。

でも、今はもっと幸せ…。

だって、お互いに愛し合ってるから…。

こんな甘いクリスマスイブ…。
今までなかった…。

あなたを好きになって…良かった。


翌朝。

「真行寺、早くしないと置いてくぞ」

「あーっ、アラタさん、待ってよっっ」

いつもと同じ朝…。

真行寺が玄関までドタバタと走ってきた。

慌てて靴を履く。

「もう少し早く起きれば、こんなに慌てずに済むだろ?ギリじゃないか」

薄いピンクの文字盤の腕時計を見ながら、冷ややかに三洲が言った。

「う"…ごめんなさい。明日から早く起きるから…」

「明日は休みだろ?」

「…意地悪」

玄関の扉を開けようとした三洲の手を止めた。
反射的に見上げた時、口唇にチュッとキスされた。

「今日も頑張ってこようねアラタさん」

…コイツめ。

「…もう、早く行くぞっ」

ちょっと照れながら、三洲が玄関の扉を開けた。

薬指の指輪とペアウォッチ…。

今日からまた新たに…二人で時を刻んでいく。

fin
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