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長かったGWも終わり、また、いつもの生活に戻って一ヶ月…。

「今日も雨かぁ…」

このまま、梅雨入りしちゃいそうな勢い?

窓の外を眺めながら、真行寺が呟いた。

「…洗濯物だって、たまには陽に干したいのに」

主婦みたいな言葉まで出てしまう始末…。

最近、三洲とは…ちょっとすれ違いがち。
別に、仲が悪い訳じゃない。
GWが明けてから、仕事が忙しくなったのが、その理由。
残業続きで、食事が一緒に摂れなかったり。
会社でやり切れない仕事を、家へ持ち込んで…自室にいることが多くなった三洲…。

三洲が頑張っている時に、邪魔なんか出来ない…。

真行寺は、少々、遠慮してリビングでTVを観たり、自室で過ごしたりしていた。

でも、たまには話をしたい…。

ある日の夜…。

コンコン。

三洲の部屋のドアをノックした。

いつもなら、返事など待たずにドアを開けてしまうところだが…こんな時ばかりは、返事を待つ。

「はい?」

「アラタさん、開けるね」

ドアをそっと開ける。

「ん?なんだ?」

ノートパソコンに目を向けたまま、三洲が聞いた。

「…あ、ちょっと、一息入れたら?コーヒーいれたよ」

話をするチャンス。

「…あぁ、ありがとう。そうだな、一息入れるか…」

三洲は目頭を押さえながら、席を立った。

顔にも、少し疲れの色が見えている…。

「…アラタさん、あんまり無理しないでね…」

ここのところ毎日だし…。

心配そうに、真行寺が呟くと、三洲はニコリと笑って

「心配しなくても、大丈夫だよ…」

真行寺の肩をポンと叩き、部屋を後にした。

三洲は…頑張り過ぎてしまうから…。

祠堂にいた時のことを思い出す…。

当時、生徒会長だった三洲は音楽鑑賞会が無事、終り…その直後、過労で倒れてしまった。

真行寺にとっては、苦い思い出でもある…。

その時も、勿論、三洲のことが大好きだった。
一番先に、三洲の元に駆け付けたかったのに…。

…遅かった。

その時、三洲が憧れていた卒業生の相楽先輩が既に…三洲の元にいた。それをみた途端…足が竦み、踵を返した。

三洲が、どんな様子なのか気になるものの…、逆に煩さがられてしまうのではないかと思い、見舞いにも行かなかった…。

後日…葉山サンと街に出て、昼食の時、ギイ先輩達と合流して…そこで見てしまったのが、三洲と相楽先輩が二人で会っている光景…。

堪らず、逃げ出そうとした俺を止めたのは…三洲だった。

「お前は、俺の所有物だろ」

そう、言った。

その後、三洲に服を見立ててもらって…試着室の中で見舞いに行かなかったことを詰られた。

「俺を捨てる気だったのか?」

三洲を捨てるなんて…。

そんなことあるわけない。大好きだから…。
ただ、強くなりたかっただけ。

二人っきりの試着室の中で…皆に内緒で、キスをした。

ずっと、ずっと三洲を思い続けて…今がある。


リビングで、真行寺のいれてくれたコーヒーを飲む。

「…ふぅ」

溜め息がひとつ。

「…仕事、忙しいの?」

心配そうに、真行寺が聞いた。

「まあな…新しい企画があるんだけど、中々纏まらなくてね…会社だけじゃ、追いつかないんだ。自宅ではゆっくりしたいけど、仕事を持って帰るようじゃ、俺もまだまだってことだよな…」

コーヒーを啜りながら三洲が言った。

「そんなことないよ…。アラタさん、スゴイ頑張ってるじゃん…」

「…そうか?」

疲れているせいなのか、三洲の瞳が何だか…弱々しく見えた。

「…うん。でも…無理しないでね…あっ、肩叩こうか?」

凝ってそうだし…。

「…や、大丈夫だよ。俺はもう少し起きてるから…。真行寺は先に休んでていいぞ…コーヒー、ありがと」

そう言って、三洲はマグカップを片手に、自室へと戻って行った。

三洲の部屋のドアがパタンと閉まる…。

ドッと押し寄せる寂しさ…。

「…あ~あ、つまんない…また今夜もエッチ無しかぁ…」

項垂れる真行寺。アッチの方は、最近…ご無沙汰しているのだ。

「GWの時のアラタさん…めちゃ、可愛かったのになぁ…」

思い出したら、堪らない。

「…そりゃ、いつだって可愛いけどさぁ…アノ時のアラタさんは、また一段と…へへへっ

ついつい、独り言が多くなって…悶々と考えてしまう。

これ以上、考えたらヤバイ。

「はああああ…もう寝るかな…」

リビングの電気を消し、寝室へ…。ベッドへ入っても、ただ虚しいだけの真行寺であった…。
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