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翌朝、目が覚めると隣に三洲の姿はなかった。

隣に寝たかも定かではない。

「…起きたのかな?」

真行寺は、のそのそと起きて、リビングへ行ってみた。

…いない。

トイレにも、バスルームにもいない。

まさか、そのまま寝ちゃったとか?

三洲の部屋のドアをそっと開けてみる…。

「…アラタさん?…」

小さい声で、名前を呼び…中を覗くと、ノートパソコンを閉じ、その上に伏せて眠っていた。

「…力尽きちゃったんだ…」

三洲の両肩に、手を乗せると…体が冷えてしまってるのが、掌に伝わってきた。

「…アラタさん…起きて」

軽く肩を揺すった。

「…ん…ん、あ…真行寺…」

「もう朝だよ…、こんなとこで寝たら、風邪引いちゃうよ…」

「…あぁ…ごめん」

三洲は、大きく伸びをして椅子から立ち上がろうとした時、バランスを崩してよろめいた。

「アラタさんっ!」

慌てて、真行寺が抱き止めた。

「…大丈夫?アラタさん」

真行寺の胸に顔を埋めたまま、三洲は

「…大丈夫だから…もう少し、このままで…」

真行寺の背中に腕を回し、体を支えた。

「…うん…いいよ」

久しぶりに抱きしめた三洲の体…。

こんなにも冷え切って…。

足の爪先まで、熱が行き渡るように、ギュッと抱きしめた。

言葉も何も交わさず、ただ、じっと…。



「アラタさん、朝ご飯は?」

「…あぁ、少しでいいよ…食欲があまりないんだ…」

最近、食事も不規則になりがちだ…。

「…大丈夫?俺、スゴイ心配だよ…」

体調が悪かったら、休んでほしい…。

「大丈夫だから。真行寺は心配しなくていいよ。この仕事も、もう少しなんだ…。頑張らなくちゃな…ごちそうさま」

少しの朝食を流し込み、三洲は真行寺より先に自宅を出た。

こんな時、何も出来ない自分が、もどかしい…。


~・~・~・~・~・~・~


真行寺が、会社から帰ってくると、三洲はまだ帰ってなかった。

「…今日も残業か」

真行寺も少しではあるが、残業をして帰ってきたのだ。
帰る途中、パラパラと雨に降られて、スーツが少し濡れてしまったから、水滴を拭き取り、ハンガーに掛けておいた。

自室で着替えも済ませ、そのままキッチンへ行き…冷蔵庫からビールを取り出した。

プシュッ!

渇いた喉に、ビールを流し込む…。

「…ぷっはぁぁぁ、生き返るぅ~」

リビングのソファーの背凭れに、ドンと寄り掛かった。

「…アラタさん、何時に帰ってくるかな?」

時計に目をやると、もう19時半を過ぎている。

真行寺は、ソファーから立ち上がり、ベランダに出た。
「…アラタさん、傘持ってるかなぁ?」

雨脚が強くなってきた…?
雨が落ちて行く舗道を見下ろしても、誰も歩いちゃいない…。
雨に滲む夜景に目を向けると…何だか、カナシイ気持ちに襲われた。

「…あ~ぁ、何日してないんだろ…」

GW以来…?えっ?マジで!?

「休み明けから、マジ忙しくなっちゃったからなぁ…アラタさん…余裕あるのかな…?」

仕事忙しいから、そっちまで気が回らないか…。

「…あぁ、腹減った…夕飯の支度でもするか…」

夜景をずっと、眺めてたってしょうがない…。
真行寺はキッチンに行った。


「…何、作ろうかな?アラタさん、夕飯済ましたかなぁ…」

自分ひとりなら、沢山作れないし…。でも、分からないから、何か作っておかなければ…。

「あっ、風呂まだ汲んでないやっ」

慌てて、バスルームへ行き、バスタブにお湯を張る。
ひとり、バタバタしているところへ三洲が帰宅した。

「ただいま、真行寺」

「あっ、お帰り、アラタさんっ」

頬にチュッとキスをした。

そう言えば、キスも…ろくすっぽしてないような…?

「…どうした?バタバタして…」

「…あ、うん…風呂汲むの忘れてて…へへっ」

頭を掻きながら、真行寺が答えた。

「…真行寺、家事押し付けて…ごめん」

三洲が、申し訳なさそうに言うと

「そんなこと、気にしないで。俺…、これくらいしか出来ないから…」

そう言って、フワリと三洲を包み込んだ…。

「…ありがとう、真行寺」

腕の中で、三洲が答えた。

「あ、ねぇ、アラタさん、夕飯は?済ましてきたの?」

「まだだよ。仕事、キリのいいところまで、やってきたんだ…」

「…食べれそう?朝、食欲ないって言ってたし…」

「…腹ペコだよ、真行寺」

三洲がクスッと笑いながら言った。
腹ペコと聞いて、真行寺も少し安心をした。

「待ってて、今から作るから」

真行寺は、キッチンへ行き支度を始めた。
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