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Anniversary20 

Anniversary20


三洲を抱きしめたまま、真行寺は嬉しそうに

「じゃあ、手伝って

「いいよ。着替えてくるから、お前も服着ろよ…マジで風邪ひくぞ」

「…ね?俺がもし風邪ひいたら…アラタさん、看病してくれる?」

ベッドの横で、林檎剥いてくれたりとか…

「…ひいたらな。けど、面倒くさいから、ひくなよ」

「…もぉ、意地悪

そう言って、三洲の絹糸のような髪に、キスを埋めた…。

「さ…、早く始めよう。腹ペコだろ?」

「うんそうだね」

二人は漸く、玄関から移動して…三洲は着替える為に寝室へ。真行寺は、服を着る為に自室へと入って行った。


久しぶりに、二人でキッチンに立つ。
いつも真行寺に任せている…食事の支度。三洲が帰ってくる頃、支度をしてる最中か、もう夕飯が出来ているかの…どちらかなのだ。

「アラタさん、野菜とか切って。今日はね、野菜がいっぱいあるから、ポトフにしようと思って

最近、夜ちょっと冷えるしね…。

「どんな感じに切るんだ?」

キャベツやニンジン、玉葱を前にして、ちょっと戸惑う三洲…。真行寺ほど、料理は得意ではない。簡単なものなら作るが、手の込んだものは…真行寺にお任せなのだ。

「大きめに切って。鍋に並べるから…それで、洋風ダシで煮るからね」

あとは、ソーセージとブロックベーコンも入れて…。

温まるよ

三洲は真行寺に言われた通り、大きめに野菜を切る。

「こんな感じでいいのか?」

「うん、いいよ。これを、こうやって…鍋に隙間なく並べて…これでよし。あとは、水と洋風ダシの素を入れて…と」

真行寺は鍋を火に掛けた。

「アラタさん、煮えるまでビール飲もっ

冷蔵庫からビールを取り出して、三洲に手渡す。

「ありがとう」

受け取って、リビングのソファに座った。真行寺も三洲の隣に、ピッタリと寄り添い腰を下ろすと…、三洲が真行寺の肩に、チョコンと頭を乗せた。

「…アラタさん?」

やっぱり疲れてる…?

「大丈夫だよ…」

そう言って、三洲は真行寺の腕に手を絡ませた。

「アラタさん、ビール貸して?…開けてあげる」

左手に持っていた、ビールの缶を真行寺に渡した。

プシュッ。

「はい

「ありがとう」

続いて、自分の缶ビールもプシュッ!と開けた。

「アラタさん、お疲れ様

「…お疲れ、真行寺」

缶ビールをコツンと、合わせて一口呷る。三洲は、真行寺の肩に、ずっと凭れていた…。

「アラタさん…可愛い

こんな可愛い恋人を置いて、大阪へ出張に行ってた俺って一体…。さっき、玄関でいっぱい…いっぱい抱きしめたけれど、まだ足りない…。持っていた缶ビールをテーブルに置き、三洲の手からも缶ビールを取り…堪らず、胸の中に抱きしめた。

「…真行寺…」

温かい…真行寺の腕の中。この温もりを一度、味わってしまったら…もう、離れられなくなる、そんな感じ…。

「…アラタさん、ホントはすごく寂しかったんじゃない?」

そっと耳許で囁いた…。

腕の中の三洲は、とても素直でおとなしい…。だけど、真行寺の背中に回された腕の力が、とても強かった…。

「…お前の枕…抱いて寝てた…」

「…え?」

三洲が、消え入るような…小さな声で言った。

枕カバーの皺の謎が、今…解けた。

「…お前と一緒にいるみたいで…でも、寒かったんだ」

すごく…。

真行寺を、ギュ~ッと…抱きしめる…。

「アラタさん、可愛過ぎ…今夜からは、寒くないからね

俺が温めてあげる

それより…。

「真行寺…鍋、見なくていいのか?」

「あっ、そうだっ!見てくるね」

抱き合うことに、夢中になっていて…鍋を火に掛けていたことも忘れていた…。
急いで鍋の蓋を取ってみると、野菜がイイ感じに煮えて柔らかくなっていた。

美味しそう

「アラタさん、食べよっ出来たから」

用意しておいた皿に盛り、テーブルへ。
三洲は飲みかけのビールを持って、キッチンのテーブルへ…。

「お…美味そうだな、真行寺」

盛りつけた皿から、美味しそうな匂いと…立ち上る白い湯気。

「冷めないうちに食べよっ

「あぁ…いただきます」

二人で摂る食事が、こんなにも美味しいなんて…。心も体も、ほっこり温かくなる…。改めて、そう思った三洲であった。
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