FC2ブログ

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Anniversary29 

Anniversary29


「…もぉ、アラタさんてば…いっつも俺のこと、どスケベって言うんだから…」

…まぁ、間違ってないけどさ…。

ベランダに一人残された真行寺は、ブツブツ独り言を言いながら洗濯物を取り込み、リビングの片隅で洗濯物を畳んだ。

「アラタさんの、ベッドの上に置いとくからね?」

「…ああ、ありがとう」

真行寺は、畳んだ洗濯物を持って、リビングを出て行った…。


~・~・~・~・~・~・~


日が暮れて、辺りが薄暗くなり…部屋の灯りを点けた。冬に向けて、段々と日が短くなる…。街の灯りもポツポツと点き始めて、やがて綺麗な夜景になっていく…。

「さてと、そろそろ始めよっと…。先ずは、鯛を焼くんだよね…」

この日の為に、インターネットでレシピを調べた。

「…塩をふってから、焼く…と。切り身にしてもらって良かった…」

ブツブツ独り言を言いながら、やっていると…リビングにいた三洲が、ひょこっと覗きにきた。

「手伝うよ、真行寺…」

「…え?いいの?」

「当たり前だろ?…二人の記念日なんだから…」

それに、二人の方が速いしな?

三洲がフワリと笑った。

「…そうだねありがと…じゃあ、茶碗蒸し作って

「…茶碗蒸しぃ!?」

三洲は今まで、茶碗蒸しなど作ったことは…ない。

「…どうやって作るんだ?」

「材料を切って、卵液作って…意外と簡単に出来るよ」

はい、茶碗蒸しのレシピね。

プリントアウトしたレシピを三洲に渡すと、真行寺は冷蔵庫から材料を出してくれた。

「じゃっ、頑張ってね

分かんなかったら言って?

三洲の頬にチュッとキスをした。
真行寺は鯛担当、三洲は茶碗蒸しと、お吸い物担当。それぞれ、せっせと手を動かす…。

「…なあ、真行寺…こんな感じでいいのか?」

「うん、いいよそしたらね、器に入れて…さっき作った卵液を流し入れてね」

で…蒸し器に入れて15分くらいで出来るよ

「うん、分かった」

真行寺に言われたように、具材を器に入れて、卵液を流し入れた。それを蒸し器に並べて蓋をする…。

「ねぇ、アラタさん?ご褒美考えてくれた?ふふっ

「スゴイ自信だな?真行寺」

貰うの確定してるみたいじゃないか?

お吸い物の調味料を合わせながら、三洲がクスッと笑った。

「う~ん、そーゆー訳じゃないけどさぁ…ご褒美欲しいんだもん

キンメの煮付けもイイ感じだよ!?見て、見て

言われて、三洲は鍋の中を覗いてみた…。

ナルホド…イイ感じ。美味しそう…。でも、三洲は

「…まだ、分からんぞ?見た目だけだったりしてな?ふふっ」

「あーっ!もぉ、意地悪っ!」

からかってるだけなのに、すぐムキになる真行寺は…やっぱり子供?子供なんて言えば、また煩いから黙っておこう…。

その時。

炊飯器からメロディーが。

「あっ、炊けた

鯛の身を解さなきゃ

真行寺は、炊飯器から鯛の切り身を取り出し、身を解す。

「あっつっ!…でも、美味しそう

解した鯛の身を一口、パクリ。

「ふふっ美味し…ほら、アラタさんも…」

箸で鯛の身を差し出されて、思わずパクリ…。

「…美味いな」

「でしょ!?でしょ~!?だ・か・ら、考えといてね

さっきから、そればかり…。よっぽど、ご褒美が欲しいのだろう…。

「…分かったよ」

「やりぃ~っ!」

鯛の身を解しながら、ガッツポーズ。そうでも言わなければ、恐らく…ずっとほざいてると思う。

「…よし。あとは、ご飯に混ぜるだけ~アラタさん、茶碗蒸しはどう?そろそろ時間いいかもよ?」

「あ、あぁ…そうだな」

蒸し器の蓋を取り、茶碗蒸しに竹串を刺してみると、透明な水分が。

「真行寺、OKだよ」

「うん、あっ、美味そう早く食いた~い!」

キンメもOK鯛飯も

「お吸い物も出来たぞ」

みつばのいい香り…。

「それじゃ、ご飯にしよっ冷めないうちに」

手早く、食卓の準備。器に盛りつけ、テーブルに並べていく。

「真行寺、あとビール持ってきてくれないか?」

「OK~

これで準備完了…。向かい合って座り、いよいよ実食…なのだが、先ずは乾杯。少しだけ、緊張気味な真行寺であった…。
スポンサーサイト

- 0 Comments

Leave a comment

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。