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寒がりの恋人2 

寒がりの恋人2


「真行寺君、何でマフラーを編もうと思ったの?」

今時の男子なのに。

「俺の大事な人が、寒がりだからふふっ夜なんかさぁ…ベッドで、俺にしがみついてくるんだよ~すっげ、可愛いの

「何よー?惚気ちゃってー…そこまで、聞いてないっつーの」

鼻の下、伸ばしてんじゃないわよー!

長野は頬を赤らめた。

「へへへっ!…っつーかさぁ、コレだ!ってのが、なかっただけだよ…ないなら、編めばいいじゃん!?だから、長野さんに相談したんだよ?」

手作りって、良いよね

「…そうなんだ。真行寺君の彼女、幸福だわね。今時、そうはいないわよ?彼女の為にマフラー編むなんて…ふふっでも、マフラーなら、何本あってもいいし…頑張って、仕上げてよね!」

今度は軽~く肩をポンと叩いた。

"彼女"と言っても…男だけど。でも、まさかそんなことは言えない…。

「うん!ありがとう、長野さん。俺、頑張る!」

だから、三洲にはまだ内緒なのだ…。


~・~・~・~・~・~・~


三洲は休日に、真行寺へのクリスマスプレゼントを買いに、行きつけの店に顔を出した。

「いらっしゃいませ…あっ、三洲さん、暫くですね」

「こんにちは。ご無沙汰して、すみません」

柔和な笑顔で応える三洲…。
ビジネススーツの仕立ては、いつもこの店に頼んでいる。

「今日は?スーツですか?」

「…いえ、今日はプレゼントする服を見にきたんです」

「そうでしたか。でも、ここメンズ物しか、置いてませんが…?」

プレゼントと聞けば、時期も時期だし…"イコール彼女"と、思い浮かんだ店長が申し訳なさそうに言うと、

「あ、それなら大丈夫です。日頃、世話になってる男の後輩に贈るものですから…」

「あ…これは失礼致しました!何かあったら、声掛けて下さいね?ごゆっくり、どうぞ」

店長は、ちょっと恥ずかしそうに、その場から立ち去った。一人になった三洲は、店内をぐるりと見て廻る…。
真行寺の為に服を選ぶのは、もう何年振りなのだろう…?高校生の時以来だ。

あの日の夏服…。

「あの時のシャツは、もう着れないんだろうな…」

あの時より、体がデカくなったし…ふふっ。

コソッと、独り言…。

思い出したら、何か可笑しくて…一人で笑ってしまった。この店は、サイズも幅広く置いてあるので、今の真行寺が着れるサイズの服も、軽く見つかるのだ。

そして…ふと、足が止まる。

真行寺に似合いそうな服を見つけた。

アラン模様のニットパーカー。

ザックリしていて、とても温かそう…。色はネイビーと、生成の二色があったが…三洲は迷わず、生成を選んだ。そのままレジへ進む…。

「すみません、これを贈り物用で包んで下さい」

「はい、ありがとうございます。クリスマスのラッピングにしますか?」

「はい、それでお願いします」

店長が応対してくれたので、またそこで少しお喋り…。

「三洲さん、即決でしたね?贈り物となると、迷うものですがねぇ…」

10分か、15分くらいで決まったみたいですよ?

「…え?そうですか?」

時間は余り意識してなかった…。ただ、真行寺のことばかり考えていたから…。

「クリスマスが楽しみですね。後輩の方も、きっと喜んでくれますよ」

店長が慣れた手つきで、ラッピングをしながら微笑んだ。

「そうだと良いんですが…」

「大丈夫ですよぉ、三洲さんはセンスがバッチリですから…はい、お待たせ致しました」

「はい、ありがとうございます」

ラッピングして貰った物を受け取り、店を後にした…。

外はもう薄暗くて、六本木はイルミネーションが、とても幻想的…。引き止められるように立ち止まり、その光に暫く見惚れていた。

そんな時、携帯が着信。

掛けてくるのは、一人しかいない…真行寺。

通話ボタンを押す。

「もしもし」

『あ、アラタさん?今どこ?』

心地好い、恋人の声…。

「今、六本木だよ」

『六本木!?変なヤツにナンパされたらどうすんの!?』

六本木と聞いて、気が気でない真行寺。

「ナンパなんてされるわけないだろっ!?アホか、お前は」

『だぁってぇ~…』

心配なんだもん…。

「それより、真行寺。六本木はイルミネーションが素晴らしいぞ?」

一人で見るのは…勿体ない。

『あーっ!もぉ、ズルイ~!アラタさんばっか』

「ふふっ、いいだろ~!?」

『意地悪っ!』

つい…からかいたくなるけど、ホントは…。二人で、うっとり眺めたいイルミネーション…。

「…さ、もう帰るから。切るぞ?」

『うん…今度は一緒に見よ?』

ちょっぴり残念そうな真行寺だけど…。

「分かったよ…じゃ、帰るから」

『うん待ってるよー

携帯をパタリと閉じた。

「さ、帰るか…」

光り輝くイルミネーションが、名残惜しいが…。この次は二人で…六本木デートも良いかも知れない…。

三洲は、心の中でそう思いながら家路を急いだ…。
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